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羽月莉音の帝国 [読書感想文]

あらすじに関しては出版社のサイトを見ていただくとして、
1巻2巻3巻4巻5巻

友人の評は、「物語としてはいまいち」というものでした。

途中までは私も同感。

会社経営者が本業だという作者の方が本質的にどういう方なのかよく分からないんだけど、物語にはあんまり興味がないんだろうな、と。
オフィシャルのプロフィールを見ると、趣味は読書だけど小説は読まない、とあるのも納得。

それでも、自分の書きたいことをここまでラノベに落とし込めるのは大した技術だと思う。

肝心の物語も、5巻で見方が変わりました。
春日恒太を最初からこんな役回りをさせることを計算していたとすれば凄すぎる。
キャラクターが完全に突き抜けた感じです。なかなかここまでは徹底して書けないなぁ。

逆に、企業買収のハウツーは規模がでかくなりすぎたというか、荒唐無稽感が大きくなりすぎた気がします。
読者との距離感が少し離れつつあるんじゃなかろうか?


色々文句つけてますが、それは悔しいからで、一気に5巻まで読んじゃうぐらい、先が気になりました。
でも、プロフィールに書いてある「◆小説書きとしての自戒七箇条」の最後の項目、

★この原稿には、世界を変える力があるか?

には、「ないんじゃね?」とどうしてもつぶやいてしまう。



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